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10/07 21:58
>>3
俺は一つ、思い当たる事が有る旨を伝え、電話をお借りして事務所に連絡した。
おかみさんにまだ現場に向かっていないはずの弟弟子の一人を呼んで貰う。
ヤツは、例の一件でお稲荷様に取り憑かれた男だ。
イヤな事を思い出させてすまない、と断った上であの時夢の中でオオカミ様に踏み付けられていた女の人相を聞いてみた。
気の強そうな切れ長の瞳、カタチの良い鼻、少し厚い紅い唇、きゅっと尖った顎。
やはり、間違いない。昨晩拾ったのは、おそらく...
「もしかして、今度は腹いせに○○さんに祟る積りじゃあないか...?」
神主さんが不安気に呟く。確かに、今現在オオカミ様は留守だ。しかし、あの少年も少なくとも敵では無い。
それに、俺には伊勢神宮で手に入れた確信が有る。
「大丈夫です。ご心配には及びません。」俺が力強く答えると、神主さんは安堵の表情となった。
「そうだな、キミがそう言うなら大丈夫だな...ところで、突然話が変わるが○○さんにはお付き合いしている女性は居るのかな?」
本当に突然の問いに俺はビックリしたが、ハッキリと答えた。
「はい、お付き合いしているのでは有りませんが強く想っている女性が居ります。」「ふーむ。そうか...いや、ヘンな事を聞いた。忘れてください。」
俺は神主さん宅を辞すと、これからやるべき事を整理しながら事務所へと向かった。
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