駆り立てるのは野心と欲望、横たわるのは犬と豚
トビは貴様のことがきらいなのさ。 貴様のように手を汚さず、きれいごとばかりを語り、美味しいところだけを盗む … 。 汚い仕事は他人まかせで、理想や正義をちらつかせる … 。 それが貴様だ。
いずれ民衆は、トビを見限り、貴様を支持するようになるだろう。 トビより 『 汚れていない 』 からな。 しかし、それもつかの間だ。 どうせ、貴様もそのうちに 『 汚れる 』 さ 」くっくっくっ。
さあ、おしゃべりはここまでだ・・・。
衝撃を受けた。キノPの言動に、ここまで果敢に反論する人物を見たことが無かった。まあ、年下のキノPにここまで言うのも大人気ない・・・とも思ってしまうのですが、鬼曹長は「正義を振りかざして自分の行動を正当化する」人間が気に入らなかったのでしょう。
鬼曹長は、すべての自称・正義の味方にこう問いかけているのではないかと思うのです。「正義の名を掲げれば、どんな行動でも許されるのか?」と。結局、キノPは彼の問いかけに答えることはできませんでした。鬼曹長の問いかけが正論だったという事を決定付けてしまった瞬間でした。
そして、鬼曹長は死ぬ間際も見事に「悪」を貫いてくれます。
貴様は・・・救世主になれるのか・・・・・・?救世主ヅラした偽善者に・・・・・・
ふふ・・・、なれるんだろうな・・・・・・
偽善者を心から憎み、対決時にはキノPより精神的に凌駕していた(と思われる)鬼曹長。見事です。