普通の石ではないと感じた父親はそれらを拾って大学に持ち込み分析を依頼。すると、男の子に当たった小石は隕石である可能性が高いと分かったそうだ。
米放送局CBS系列WKMG-TVやFOXニュースによると、あわやの出来事に遭遇したのは、フロリダ州ロクサハッチーに住む7歳の男の子、スティーブン・リパードくん。11月21日土曜日、外で新しいおもちゃを使って遊んでいたという彼は、突然上から落ちて来たという固い物体に当たって頭から出血し、叫んでいるところを家の中にいた父ウェインさんが気付いた。当初「飛んできたゴルフボールか鳥が落とした物に当たったのかもしれない」と思った父はすぐに病院へ連れていき、息子は頭を3針縫ったという。
空から何かが落ちて来たのか、それとも新しいおもちゃでけがしたのを隠してるだけなのか――。病院から帰宅してからは、息子のけがの原因が気になり始めたという父。そこで彼は、息子がけがをした場所辺りに何か落ちていないか捜索してみたそうだ。すると、目に入って来たのは、数個の小さな石。一目で「そこら辺に落ちてるような普通の石ではない」と感じると、見つけた小石を拾い集め、さらにインターネットで空から落ちて来た物による事故例なども調べた結果、彼は小石に隕石の可能性を感じ、息子に当たってけがをさせたと確信したという。
そして、その確信が事実であるかどうかを確かめたいとの思いから、父が向かったのは、近くの街ボカラトンにあるフロリダ・アトランティック大学。分析を依頼された研究者は、豆粒ほどの大きさという小さな石の数々が金属を主成分としたものであることを突き止め、さらにさまざまなテストから「宇宙から来た可能性を示す」結果が次々と得られたとしている。ただし、フロリダ・アトランティック大学での研究設備では分析力に限界があるそうで、大学側は現段階で「隕石であると断言まではできない」とコメント。はっきりさせるには、詳細な分析が行える他の研究所で調べてもらう必要があるそうだ。しかし、分析をしてもらって確信を深めた様子のウェインさんは、「私には分かる。これは隕石だ」ときっぱり。自分で調べて、隕石が人に当たる確率が「天文学的」というほど低いことも知った彼は、息子が軽いけがで済んだこともあってか、宇宙から来たかもしれない小石にすっかり魅了されているようで、もはや「小石を手放したくない」と執着心も芽生えている。