「……闇蛍。」
刹那。トビは一瞬にして名無しの背後に回り込み、その猛々しい矛をまだ男を知らぬ未開拓の穴にあてがう
「少しでも動けば、挿す」
「くっ……」
恐るべきスピード。これがトビの潜伏ランサーか……今の俺の実力じゃあどうにもならない
回転の早いマイナーヒールを積んでいるが、この状況ではおそらく役に立たないだろう
奴の槍が閃いた瞬間、腸断裂で回復する間もなく即死してしまう。
よしんば耐えられたらとしても、アースランサーによる放心を食らえばスキルの発動もできずに追撃を喰らう。終わったな
俺はゆっくりと手を上げ、降参の意志を示す
「武器を捨てろ」
「疑り深い奴だな。回復クレの私に、一体何が出来るというんだ?」
「……」
当てられた矛にぐっと力が込もる。
……無言の威圧か。捨てなければ有無をいわさず掘るつもりだろう
「仕方がないな」
私は金姫杖を床に落とし、即座に殴り武器に持ち替え振り向き様にパニッシュを放つ。
――最後の足掻きだ。せめて、一矢報いる!
「!?」
「ふん、薄ピンが」
回避された!?
そうか、潜伏と背後状態のこいつの回避力は……!くそ、ここまで隙がないなんて…………!
「潜伏ランサーが、ここまで恐ろしいものだったとはな……!」
「己が信念を貫きし槍に、貫けぬものなどない。……さぁ大人しく、お前の処女を捧げよ!」
「くそっ」
「男の悦びを知るがいい」
「アーッ」
――数分後。そこにはケツから血を流し倒れている男と、それを見下ろす捕食者の姿があった
「次は誰を食べようか」
捕食者はそう呟くと、次の獲物を探しに行った。股間に眠る、暴虐の槍を疼かせながら。
次の獲物は、このスレを見ているあなたかもしれない……