車での追い越しを巡ってトラブルになった男性から軽自動車と現金を奪ったなどとして警視庁青梅署は15日、監禁、強盗、恐喝の疑いで東京都八王子市の自称無職・柳田勇輝容疑者(24)ら男3人を逮捕した。他に逮捕されたのは同市の自称無職・砂川文太容疑者(30)、立川市の自称無職・大谷誠容疑者(24)。3人は被害者に対し、「150万円を払えばチャラにしてやる」とも脅していたという。
青梅署によると、柳田容疑者は黙秘、砂川容疑者は容疑を認め、大谷容疑者は「やってません」と否認している。
逮捕容疑は14日午前0時〜5時半頃、あきる野市三内の路上を運転していた際、アルバイト男性(22)の軽乗用車を止めて、車内で監禁。「なめてんのか、あおってんじゃねえ。金を払え」などと因縁を付け、近くのコンビニで現金7万円を下ろさせ、男性の軽乗用車(時価約30万円)を奪った疑い。
同署幹部によると、3容疑者は制限速度40キロの道路を20キロ程度で走行していたが、後ろから来た男性の軽乗用車に追い抜かれたことに立腹。抜き返して、男性の車の前に回り込み、停車させた。
その際、金属バットや日本刀のような凶器を見せて、「金はあるのか?」と脅した。「所持金はない」と言われると、近くのコンビニまで連れて行き、現金自動預け払い機(ATM)で7万円を下ろさせたが、「足りない」などと因縁をつけたという。
さらに柳田容疑者宅近くまで男性を連れて行き、「150万円を払えば、今回のトラブルをチャラにする」との念書をパソコンで作成。今度は男性宅近くで、携帯電話の番号を交換した上で「金ができたら、教えろ」と言い、男性の軽乗用車に乗って去って行ったという。
5時間半近く拘束された男性はその日の午後に青梅署を訪れ、被害届を提出した。携帯電話の番号などから、3容疑者が判明。柳田容疑者らが被害者から奪った軽乗用車に乗って15日未明に出頭してきたため、そのまま逮捕した。当初は「民事上のトラブルなので、警察は介入できない」などと主張していたという。